カブシキ!

  • 2013/02/11(月)
  • 禁断の魔術 ガリレオ8 東野圭吾

    禁断の魔術ガリレオ8


    東野圭吾です。
    ガリレオシリーズの第8弾ということで、短編が4つ収録されています。

    「透視す」
    「曲球る」
    「念波る」
    「猛射つ」

    の4つの作品からなります。
    どれも秀逸な作品です。中でも「猛射つ」はシリーズ最高くらいの出来の良さです。
    結局最後に、湯川は「急遽、ニューヨークに行くことになった。しばらく戻らない。」と書き残して姿を消します。

    そして、ガリレオシリーズは一応の終焉を迎えたのです。


    大好きだったガリレオシリーズが終わるのは悲しいですが、、正直ネタが付きた感がありました。
    今回の4つの作品のうち、少なくとも2作品は「湯川にかかわった人間が事件の被害者もしくは加害者になる」といった事実が隠れています。
    そして、以前の容疑者Xの献身も、真夏の方程式も、「湯川がかかわった人間が加害者になる。」という驚くような事実がありますので、、、

    もう、湯川の周りは事件だらけ。

    という状態で、作品が破綻してしまったのだと思います。
    ガリレオシリーズはとりあえず終了で良いと思います。

  • 2012/08/07(火)
  • ナミヤ雑貨店の奇蹟 東野圭吾

    東野圭吾の新作です。

    ガリレオシリーズや、加賀恭一郎シリーズでミステリーの世界に金字塔を打ち立てた東野圭吾ですが、
    ミステリー以外もイケるよと夜にリリースしたのが、本作品です。

    ナミヤ雑貨店



    夢をとるか、愛をとるか。現実をとるか、理想をとるか。人情をとるか、道理をとるか。家族をとるか、将来をとるか。野望をとるか、幸せをとるか。あらゆる悩みの相談に乗る、不思議な雑貨店。しかしその正体は…。物語が完結するとき、人知を超えた真実が明らかになる。


    ナミヤ雑貨店という寂れた店のシャッターにある郵便受けに、相談事を書いて投函しておくと、翌朝には店の裏の牛乳箱に相談に対する回答が入っているという。不思議な雑貨店の物語です。この雑貨店を営んでいたのが、浪矢雄二という男です。

    このナミヤ雑貨店と、児童養護施設丸光園が不思議なつながりを持って、物語はすすんでいます。
    ナミヤ雑貨店に相談するのは、なぜか丸光園の出身者や関係者がほとんどなのですが、、そこは目をつむって。。相談者の全員がナミヤ雑貨店の回答を得てから、人生が好転します。

    物語の最初のほうは、なかなかストーリーの全体がつかめませんが、そこは東野圭吾の筆力。中盤からはグイグイと引きこままれて、結局は一冊を一気に読んでしまいました。
    東野圭吾の他の本と同じで、随所に伏線が貼ってあって、最終的にそれらのすべてが回収されるという結末でした。

    さすがは東野圭吾でした。今後はこの路線の物語がたくさんリリースされることを願います。

  • 2011/12/26(月)
  • ガリレオの苦悩 東野圭吾

    ガリレオの苦悩
    ガリレオシリーズです。

    ずっと読みたいと思っていたのですが、読めずにいました。
    最近やっと読めたので感想を。

    ガリレオシリーズと言えば、短篇集です。
    初登場は、「探偵ガリレオ」です。そして、続編が「予知夢」。

    その後「容疑者Xの献身」が大ブレークして、映画化もされて、
    ガリレオ=福山雅治になってしまいました。

    「探偵ガリレオ」の頃はちょっとダサい物理学者のイメージだったガリレオですが、すっかり福山雅治のイメージになってしまいました。
    そして、この作品から登場する内海薫という女性刑事も、柴咲コウのイメージになってしまいました。困ったものです。

    しかし、東野圭吾のすごいところは、ダサい物理学者でも福山雅治でもガリレオになり得るところです。
    主人公の外見ではなく、ガリレオの中身がキャラクターになっているので、外見はどうでもいいのです。

    頭が良くて、感情を表に出さず、黙々と事件を解決していく。ただ、警察に協力することには尻込みしている。
    そんなガリレオを創り上げてきた東野圭吾の勝利です。

    この作品もとても良い作品です。


    5つの短篇からなりますが、どれもテンポが良くてすっと読めます。
    特に最後の作品、「悪魔の手」を名乗る犯人がガリレオに挑戦する作品は、ページが多いにも関わらず一気に読んでしまいました。

  • 2011/11/28(月)
  • マスカレードホテル 東野圭吾

    マスカレードホテル

    待望の新ヒーロー誕生! 極上の長編ミステリ
    都内で起きた不可解な連続殺人事件。次の犯行現場は、超一流ホテル・コルテシア東京らしい。殺人を阻止するため、警察は潜入捜査を開始し・・・。1行たりとも読み飛ばせない、東野ミステリの最高峰。


    上記の仰々しい宣伝文句に乗って、鳴り物入りで登場した新作です。東野圭吾です。
    待望の新ヒーローという宣伝文句で登場した今回の新作です。

    その新ヒーローとは、新田浩介という刑事です。警視庁で将来を嘱望された若い刑事であり、今回の事件ではホテルマンに扮して事件を解決すべく奔走します。
    この小説では新田浩介の成長が物語の中心になっています。

    トリックも動機も関係ないです。
    新ヒーローの誕生のための小説といっても良いでしょう。

    さて、この小説のトリック。
    これはとっても簡単です。

    さて、この小説の動機。
    とても理解できるものではありません。

    敢えてトリックと動機をレベルの低いものにしている感があります。
    東野圭吾の実力をもってすればもう少し細かいところまで書き込めるはずなのですが、敢えて蔑ろにしています。

    人物像の描写に全力を使っています。

    新田浩介、新しいヒーローの誕生です。

    しかし、一部のひとたちは気がついています。この小説の本当のヒーローは能勢なのです。足と人脈で稼ぐ所轄の中年刑事(デカ)。能勢です。
    能勢の活躍があってこその今回の新田浩介の活躍です。
    ラストの場面、やっぱり能勢が活躍します。

    これから読む人は能勢という刑事の活躍を中心に見てください。

    きっと今後も能勢の活躍する小説が登場してきます。

  • 2011/09/07(水)
  • 真夏の方程式 東野圭吾

    真夏の方程式


    夏休みを伯母一家が経営する旅館で過ごすことになった少年・恭平。仕事で訪れた湯川も、その宿に滞在することを決めた。翌朝、もう一人の宿泊客が変死体で見つかった。その男は定年退職した元警視庁の刑事だという。彼はなぜ、この美しい海を誇る町にやって来たのか…。これは事故か、殺人か。湯川が気づいてしまった真相とは―。


    東野圭吾です。

    ガリレオシリーズの長編、第3弾です。

    ちなみに前2作は「容疑者Xの献身」「聖女の救済」ですね。
    どちらも秀作でしたので、今回も期待して読みました。

    予定外に新幹線で移動することになり、その移動中に一気によみました。

    さすが東野圭吾ですね。グイグイと物語に引き込まれて、あっという間に読んでしまいました。

    この作品は、だれが犯人かはすぐにわかります。どうやってやったかも大体わかります。

    前の2作と同様に、事件の深層、背後に潜む人間関係、優しさがテーマになっています。
    これはもう、ガリレオシリーズのお約束になってきました。


    「ある人物の未来」を守るために湯川は今回の推理を展開させていたのですが、ある人物とは僕はすっかりあの女性のことだと思っていました。
    まさかある人物が、あのひととは、、、やられました。

    とても良かったです。ガリレオシリーズをまた好きになりました。

  • 2011/07/18(月)
  • プラチナデータ 東野圭吾

    プラチナデータ

    犯罪防止を目的としたDNA法案が国会で可決し、検挙率が飛躍的に上がるなか、科学捜査を嘲笑うかのような連続殺人事件が発生した。警察の捜査は難航を極め、警察庁特殊解析研究所の神楽龍平が操るDNA捜査システムの検索結果は「NOT FOUND」。犯人はこの世に存在しないのか?時を同じくして、システムの開発者までが殺害される。現場に残された毛髪から解析された結果は…「RYUHEI KAGURA 適合率99.99%」。犯人は、神楽自身であることを示していた―。確信は疑念に、追う者は追われる者に。すべての謎は、DNAが解決する。数々の名作を生み出してきた著者が、究極の謎「人間の心」に迫る。


    東野圭吾のSFシリーズです。前回の「パラドックス13」が不発だったために、本作品もあまり期待せずに読みました。
    期待は良い方向に裏切られ、かなり満足できる作品でした。

    今回の作品では、実現可能であるようなシステムが登場します。全国民のDNAを警察の管理するコンピュータに登録して、犯罪が起こったときにはDNAによってのみ、解決しようとします。実際に、このシステムによって検挙率が大幅にアップするという設定から物語はスタートします。

    完璧であると思われたこのシステムですが、ある日犯人の残したDNAをいくら検索しても結果は「NOT FOUND」。
    果たして、システムのほうに欠陥があったのでしょうか。


    この作品のテーマは、「DNA情報を国に管理されるか」にあります。
    主人公の神楽龍平はDNA管理システムの開発者でありながら、そのシステムに翻弄されて、最終的には、そのシステムとは全く無縁な世界に身を置きます。
    DNAなどの個人情報は国に管理されるべきでしょうか。

    医学的観点からみると、治療などに使う目的に限っては、DNA情報は管理されるべきだと思います。
    今後は遺伝子を使った治療や、遺伝情報にターゲットを絞った薬も開発されるでしょう。

    ただ、個人の容姿や正確、血縁関係まで完全に把握されるのは、少しやり過ぎな気がします。

    そんなことを考えさせてくれる作品でした。

  • 2011/07/02(土)
  • 麒麟の翼 東野圭吾

    麒麟の翼

    久しぶりの東野圭吾でした。

    しかも僕の好きな加賀恭一郎シリーズの最新作です。
    今回は、「新参者」から少し時を経ての作品です。舞台はやはり日本橋。

    寒い夜、日本橋の欄干にもたれかかる男に声をかけた巡査が見たのは、胸に刺さったナイフだった。大都会の真ん中で発生した事件の真相に、加賀恭一郎が挑む。

    とてもスラっと読めます。
    そして内容も深いです。東野圭吾ワールド全開です。

    赤い指」で活躍した加賀恭一郎の従兄弟、松宮脩平と一緒に捜査をします。

    この作品において、やはり加賀恭一郎はその「足」でなんども現場を訪れて、事件の真相を知ろうとします。
    松宮脩平も加賀恭一郎の姿勢に習って、何度も現場を訪れます。
    そして、最終的に事件の真相を突き止めます。


    最後に事件の真相が暴かれますが、すこし強引な気がしました。
    真犯人に途轍もないラッキーが重なって、別の人物に犯人にされていたという展開です。
    そして後付けされたように、過去の事故が明らかになり。。。

    全体を通して、とても楽しく読めました。

    さすが東野圭吾です。

  • 2010/10/17(日)
  • 白銀ジャック 東野圭吾

    白銀ジャック東野圭吾


    ゲレンデの下に爆弾が埋まっている――

    「我々は、いつ、どこからでも爆破できる」。
    年の瀬のスキー場に脅迫状が届いた。警察に通報できない状況を嘲笑うかのように繰り返される、山中でのトリッキーな身代金奪取。
    雪上を乗っ取った犯人の動機は金目当てか、それとも復讐か。
    すべての鍵は、一年前に血に染まった禁断のゲレンデにあり。
    今、犯人との命を賭けたレースが始まる。圧倒的な疾走感で読者を翻弄する、痛快サスペンス!



    東野圭吾、新作です。
    いきなり文庫化された作品です。

    東野圭吾ファンとしては物足りないくらいの質だと思いますが、一般的には非常に完成度の高い作品です。

    ゲレンデの下に爆弾を仕込む→雪が積もって、スキー場が営業を始めたら脅迫する。という手の込んだ脅迫をしてくる犯人。
    登場人物は限られていて、このなかの誰かが犯人だろうなーと思いつつも、いつものごとく最後まで犯人は分かりませんでした。

    スキーもスノボも出来ない僕にとっては、登場人物たちがみんなスキーが上手いことが非常に羨ましく思えました。きっと東野圭吾もスキーを楽しむ人間の一人なのでしょう。スキーを題材にした作品が多いですもんね。

    爽快感があって、一気に読めます。特に後半は、事件が怒涛の展開を見せるので読むのを止められると思います。
    オススメです。

  • 2010/09/01(水)
  • ダイイング・アイ 東野圭吾

    ダイイングアイ
    誰もが少しずつ嘘をつき、
    誰かを陥れようとしている。

    記憶を一部喪失した雨村慎介は、自分が交通事故を起こした過去を知らされる。
    なぜ、そんな重要なことを忘れてしまったのだろう。
    事故の状況を調べる慎介だが、以前の自分が何を考えて行動していたのか、思い出せない。
    しかも、関係者が徐々に怪しい動きを見せ始める……。

    俺をみつめるマネキンの眼。
    そいつは、確かに生きていた。



    久しぶりの東野圭吾です。面白かったです。

    この作品は最初から謎だらけです。
    ひとつの交通事故で、29歳の女性が亡くなります。その事故に関わる人間がたくさん出てきて、その誰もが何かを隠していて、誰もが嘘をついています。
    この物語の主人公である雨村慎介も事故の加害者なのですが、なぜかその事故のことの記憶が亡くなっています。

    自分の記憶を取り戻すべく、慎介はいろいろな人に話を聞いて、事件の真相に迫ります。

    最初から伏線だらけです。
    いろいろな謎がドンドン出てきて、終盤まで謎だらけで、「本当に解決するのか。」と疑問になります。
    しかし、そこは東野圭吾、最後はきちんと全てが回収されます。

    クルッと平和解決?です。


    良い作品なのですが、1つだけ言わせてもらうと、慎介の記憶が事故のところだけスッポリ抜けているという設定は少し無理があると思いました。

  • 2010/04/15(木)
  • 使命と魂のリミット 東野圭吾

    使命と魂のリミット

    「医療ミスを公表しなければ病院を破壊する」突然の脅迫状に揺れる帝都大学病院。「隠された医療ミスなどない」と断言する心臓血管外科の権威・西園教授。しかし、研修医・氷室夕紀は、その言葉を鵜呑みにできなかった。西園が執刀した手術で帰らぬ人となった彼女の父は、意図的に死に至らしめられたのではという疑念を抱いていたからだ…。あの日、手術室で何があったのか?今日、何が起こるのか?大病院を前代未聞の危機が襲う。

    東野圭吾です。
    文庫化されたら読もうと思っていた作品です。想像を超える面白さ。
    テーマは医療ミス。

    一応、ミステリーの部類に入ると思うのですが、犯人は物語の冒頭でわかってしまいます。
    分からないのは、動機。(Why done it?)
    それからどのような方法でやるのか。(How done it?)
    さすがは東野圭吾です。グイグイと読者を引き込んで行きます。 実際に僕も当直中に一気読みしました。

    医師が読んだ、医療ミステリー。
    感想を言わせてもらうと、「西園のような医師は居ない。」ということ。
    それから、最後の終わり方は有り得ないということ。
    氷室のような研修医が、心臓血管外科のオペで第二助手ということは有り得ないということ。

    書けばきりがありませんが、医療者からみた疑問点はたくさんありました。
    それらに目を瞑って、フィクションだと割り切れば、非常にクオリティの高い作品だと思います。

    爆破シーンとかあるので、映像化を狙っているのだなあと思いました。
    おそらく映画化されるのではないでしょうか。

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