
メタ思考とは、「物事を一つ上の視点から考える」こと。その重要性はしばしば語られますが、実践するのは容易ではありません。例えば自分自身を「幽体離脱して上から見る」こと(=メタ認知)は、自己成長のためには必須の姿勢であるとよく言われますが、実際にそれができている人はそう多くはないでしょう。
そこで本書では、メタ思考を実践するための二つの具体的な思考法(「Why型思考」と「アナロジー思考」)を紹介するとともに、それをトレーニングするための演習問題を多数用意しました。
●問題:「信号機」と「特急の停車駅」の共通点は?
●問題:「経理業務」と「スポーツ審判」の共通点は?
●問題:「タクシー」と「土産物屋」の共通点は?
●問題:お寿司以外の「回転○○」を考えよ。
●問題:「顧客の気持ちに絶対になれない職業」とは?
●問題:「年賀状がたくさん来る人」とはどんな人?
……問題を解いていくうちに思考回路が変わり、考える力が飛躍的にアップする1冊!
【本書の構成】
第1章 ウォーミングアップ編
第2章 Why型思考のトレーニング
第3章 アナロジー思考のトレーニング
第4章 ビジネスアナロジーのトレーニング
新書です。電子書籍にて読了。
とてもためになりました。
物事を正面から見るのではなく、俯瞰して、他者の視点、鳥の目線で見てみよう。
知っていると思いこんでいるものに疑問を持とう。
知識が凝り固まってませんか?ほぐしてみよう。
という内容の本です。
気になったところを箇条書きに。
物事を
1. 一つ上の視点から考えてみる
2. 思い込みや思考の癖から脱する
3. 創造的な発想
これがメタ思考の基本です。自分の置かれている立場を一つ上の視点から考え直してみる。自分が見えていない(と思われる)部分を意識して見てみることで、新しい発想ができるというものです。
すべてのことに疑問を持って、「なぜ?」と疑ってかかるところから本書はスタートします。
感情に任せて行動するひと
思い込みが激しいひと
常に具体的でわかりやすいものを求めるひと
根拠のない自信を持っているひと
他人の話を聞かずに一方的に話すひと
「自分は特別だ」という意識が強い人
間違ってものこの種のひとたちが本書を読むことはありません。「気が付かない」ことが最大の欠点である以上、その手の気が付いてない人達は、自分の視野の狭さに気が付くことはないのです。
笑いました(笑)
まずは気が付くことから始めないと、一生かかってもメタ思考にたどり着くことはありません。
「上司の短所」はいくらでも挙げられるが、自分は「良い上司」だと思っている
どきりとしました。
自分の特殊性は排除して、自らを客観視することはとてもむずかしいですね。
近頃の若いものは、的な発言は非メタ思考の権化とも言われる発言のようです(笑)
例: 遅刻の連絡をLINEでしてくるなんてけしからん

問題解決におけるメタ思考とは、いきなり問題を解き始めるのはなく、まず「問題そのものについて」考えることを意味する。
問題を解くこと、そのものになんの意味があるのか、
問題の外側には何があるのか、
なぜ?こんな問題が存在するのか、
他にもやるべき問題があるのではないのか、
これがメタ思考です。
自分に何ができただろうと考えるためには、お金のせい、時間のせい、には決してしてはいけないのです。
時間やお金を言い訳にするのは、次元が低いと筆者は説きます。
メタ思考が習得できるとこのような言い訳はメタのレベルで翻訳して語ることができ、その結果自分でコントロールできる様々な意見を出せるようになるということです。
「手段の目的化」がよく見られる。
病院では多くの会議がありますが、その殆どが必要なない会議です。目的の手段化、つまり会議を開くことが目的となってしまっているものがほとんどです。
パクリとアナロジーの違い。
最も端的に表現できる違いが類似点の抽象度の違いです。

パクリとは抽象化をしないで、そのまま具体的なところを真似ることで、
アナロジーは一度抽象化してから再度組み立て直して考えて、抽象化したうえでの真似をすることです。
他の世界からのアナロジーで、新しいアイデアを作っていくのです。
アナロジーでは教育においても頻繁に用いられます。複雑かつ難解な概念を説明するのに、身の回りの身近な事象にたとえることで、「サッカーに例えると、」「料理に例えると、」というのが具体例です。
アナロジーは、ざっくりと抽象的に理解したり、大きな方向性を決めるときに役に立つ考え方と言えます。
具体的なところを詰めていく段階では必要ありません。
英語翻訳でいうところの「意訳」がアナロジーです。
信号機と特急の停車駅の共通点
増えることはあっても減らすことは難しい、という共通点
会社のルール、家電の機能、スマホのアプリなど、なかなか減らせないものは多数ありますね。
あれば便利ということでどんどんと付加していきがちですが、増えすぎると困ることがあります。また、減らすためには多少の勇気が必要です。
コミュニケーションギャップ
Uberはいま世界で起こっている「オンデマンドマッチングサービス」のほんの氷山の一角でしかないのです。
今後はこのようなマッチングサービスがたくさん出てくるという予想です。
ありとあらゆるマッチングサービスが登場するでしょう。
Uber自身もタクシー以外の様々なマッチングサービスを考えているようです。
一般の個人をレーティングするサービス「Peeple」というアプリが2015年にリリースされて物議を醸しました。
今後はAmazonの評価のような、レーティングを人間にも当てはめる時代がくるでしょう。
いろいろな反対意見はあるでしょうが、世の中の流れは変えられません。いま以上に他者の評価が重要になってくる世の中がやってきます。そうすると、いまの政府とか行政の役割は少なくなってくるのでは?と予想します。
メタ思考が強い人は「自虐ネタ」が得意です。
メタ思考ができるひとは自分を客観視できるので、その欠点がよく見えます。
そしてそこにツッコミを入れることで自虐になるのです。
これらの引用のようなポイントを気をつけることで、普段とは違う思考を取り入れる事ができます。
いままでの自分の考え方を疑って、新しい思考を身に着けていこうと思いました。