カブシキ!

  • 2015/03/22(日)
  • 臆病者のための億万長者入門 橘玲

    電子書籍で購入。

    橘玲氏のブログより。
    タイトルは「億万長者入門」ですが、億万長者になる方法が書いてあるわけではありません。
    アメリカやヨーロッパ、日本のようなゆたかな国は、人類史上はじめて「誰でも億万長者になれる社会」を実現しました。それは同時に、貧乏が自己責任を問われる“残酷な世界”でもあります。

    そんな「ゆたかで残酷な日本」でどのように経済的な土台(インフラストラクチャー)を築いていけばいいのか、というのが本書のテーマです。

    本書は、2013年4月から14年1月まで『週刊文春』に連載した「臆病者のための資産運用入門」をベースに、加筆・再構成のうえ1冊にまとめたものです。株式投資、保険、不動産、外国為替(FX)などについてこれまで述べてきたことと趣旨は同じですが、これは、市場は日々刻々変化するとしても原理は不変で、長期的には(市場原理による)正しい場所へと収斂していくはずだからです。

    連載をまとめることのメリットは、過去の記述を検証できることです。


    臆病者の億万長者入門橘玲


    氏が述べるように、過去の連載を一冊の本にまとめることで、過去の記事を検証しているのが本書の特徴です。
    週刊文春に書いた記事は、結構な確率で未来に起こるだろうことを予想し、的中させています。
    決して、まぐれで当たったわけではなく、非常に論理的に、しかしわかりやすく教えてくれる本です。

    もう何年も前から聞き飽きるくらい言っている橘玲節が随所に散りばめられた本です。
    改めて読むとまた新しい発見があり、付箋を打ちながら、感心しながら読みました。

    備忘録的に箇条書きに。

    資産運用の4月の原則
    1.確実に儲かる話あなたのところには絶対に来ない。
    2.誰も他人のお金のことを真剣に考えたりしない。
    3.誰も本当のことを教えてはくれない。
    4.自分の資産は自分で守るしかない。



    当たり前なんです。普通に考えれば、上記の4つは当たり前ってわかるんですが、、
    お金のことになると、「自分だけは特別な存在だ。」とか「儲かる話を自分だけが知っている。」とか、世の中で一番大切な自分を特別扱いしてしまうことが多いことを教えてくれます。

    投資のおいて最も大事なのは、損をしないことではなく騙されないこと。誰も本当のことを教えてくれず、誰もが自分の資産を(他人から奪ってでも)増やそうとするこの社会では、自分の資産は自分で守るしかないのです。

    株価は、将来の一株あたりの利益の総額を現在価値に換算したものである。

    株式市場は私達が思っているよりも効率的で、日本企業の利益が上がらなければ(PERが下がらなければ)市場の裁定は必ずやってくる。それがいつかは「神のみぞ知る」としても--。(『週刊文春』2013年5月30日号)


    ここでは、株価が決定される仕組みをわかりやすく説明し、この連載の時点で日経平均株価が(PERの観点からみて)高すぎることを教えてくれます。
    2013年5月30日号の週刊文春で、日経平均株価が一日で1143円28銭以上暴落した 2013/5/23の相場を予言しています。
    その時の日経平均株価が、14483円でした。

    わたしがこの記事を書いている2014年6月27日時点での日経平均株価が、15,095円です。
    日経平均株価はまだまだ高すぎる状況にあると言えます。
    さて、次の暴落はいつ来るのでしょうか。神のみぞ知るのです。

    多数の要素同士の関係が錯綜する複雑系の世界は計算の限界を超えていて、確率的にですら未来を予測することは不可能なのだ。



    これは、株価の動きが、正規分布を示すのではなく、ロングテールのような複雑系の動きをするので、しばしば起こる暴騰や暴落は、全く予想できないことを示しています。
    100年に一度と言われるような暴落が何年かおきにやってくるようないまの相場では、株価は複雑系の動きをすると認識して、暴騰や暴落がいつやってきても良いように備えておくことが大事なようです。。

    株式市場が右肩上がりなら、平均的にはほとんどの投資家がプラスの成績を残せるはずだ。しかし不思議なことに、投資家の損得を調べてみると半分以上が損していたりする。長期で持っていれば儲かったのに短期で売ってしまったり、値動きの大きい株に賭けて、思惑が外れて大損したりしているからだ。
    こんなとき株式投資の専門家は、「値上がりした株を長く保有し、値下がりした株は素早く損切りすればいい」という。でもこれは単なる結果論で、どの株が上がってどれが下落するか予めわかるのなら誰も苦労しない。


    利益はさっさと確定してしまいたい、値下がりすると、自分の予想が外れてしまったこを認められずにダラダラと保有してしまい、塩漬け化してしまう。という投資家は多いのです。これを人類の進化の過程で身につけた、「利益を過小評価し、損益を過大評価してまう。人間は出来るだけ損を認めないようにして、進化してきた」と説明し、なぜ多くのひとが株式市場で勝てないかを教えてくれます。
    損と得を同じように評価できるなら、今よりもずっと的確に売買のタイミングを判断できるはずだと思います。


    名目レートに比べて、実質レートが大きく変動しないのは、市場の裁定によって為替レートがモノの値段を同じにしているからだ。これが「購買力平価説」で、日銀の統計データはその正しさを証明している。もちろん日銀は今が「超円安」だとは口が裂けても言わないだろうが


    アベノミクスの結果で、1ドル=100円の時期が相当長くなってきました。われわれは、わずか数年前は1ドル=80円であったことを忘れ、今の為替レートが当たり前だと思っています。冷静に考えれば、いまはものすごい円安です。
    市場の歪みには、いつか裁定が訪れます。それがいつかは、もちろん神のみぞ知るです。
    わたしたちが、備えておかなければならないのは、いつ円安が解消されても資産を守ることができるような、ポジションをとっておくことです。
    たとえば、FXで米ドル売のポジションをとっておくなどの「保険」は必要でしょう。


    収益還元法を知っていると、家を借りるときにとても役に立つ。
    分譲マンションの賃貸では、同じ地区の同程度の物件がいくらで売買されているを先に調べておく。それが仮に2400万円だとしたら収益還元法から適正家賃は年間120万円(2400万円x 5%)だと判断できる。月額家賃が10万円以下なら割安、それ以上なら割高だ。



    簡単な計算だが、とても有益だと思います。
    わたしは賃貸住宅に住んでいますが、この方法で計算するとかなり割安な家賃で住ませてもらっているなあと感心します。


    不動産投資というのは、「インサイダーマーケット」であり、素人がいきなり参加して、まぐれで利益を挙げられるような世界ではない。不動産投資のノウハウというのは、結局のところ「いかにしてインサイダーになるか」ということに尽きるのだ。



    わたしはいまだに不動産投資に手を出せていません。これはいまだにインサイダーに成れていないことが原因です。
    わたしたちがネットで調べて出てくるような投資用物件の情報は、インサイダーが見向きもしない、ゴミ物件だけです。不動産投資とは、いかにしてインサイダー情報を手に入れるかなのです。
    これとは逆に、株式投資などはオープンマーケットで、すべての参加者に平等に情報と条件が与えられて、個人が自由に利益を求められるマーケットなのです。だからわたしは株式投資を好むのだと思います。



    この本が教えてくれる事実は、冷静になって考えれば、ある程度未来は予想できるということ。もちろん予想できないこともありますが、現在ある情報を駆使してある程度の未来は知っておくことができるようです。その時に備えて、他人に騙されないように準備して、自分の資産を守ることができれば、誰でも億万長者になれる可能性があるということが、この本のメッセージと受け取りました。


    2015/03/22 追記
    2014年6月に書いたこの記事を、9ヶ月後の2015年3月に再読してみました。
    そして、本書をもう一度読んでみて、感じたこと、付箋を打ったところを挙げます。

    証券会社の営業マンが高野山の高僧をチヤホヤしたのは、社会的な地位の高い傲慢な客ほど簡単に騙せることを知っているからだ。

    これは、高野山の高僧が証券会社の営業マンの言うがままに30億円をリスク商品に投資して、2011年に15億円の含み損を抱えたという、事実を書いた部分です。
    高僧は自分が世界の中心だと思っており、これを証券会社の営業マンは簡単に騙しました。営業マンはノーリスクで、大きな手数料を得たのです。
    世の中には、お金を持っている無知な人物が沢山居ます。われわれ零細投資家は、無知な人物になってはいけません。
    知識だけは常に身につけておいて、投資の機会がくれば大きく張れるように準備しておくのです。

    そして、投資の機会は決して向こうからやって来ません。自分で探すしか無いのです。


    「いつ買うか、今でしょ」

    ノーベル経済学賞を受賞した経済学者が考えた、株を買うタイミングです。
    身も蓋も無い話ですが、今が買い時なのです。


    歴史上、制御不能のインフレによって悲惨なことが起きた事例は枚挙に暇がないが、中央銀行が人工的にマイルドなインフレを創りだして景気を良くしたケースはまだ無い。黒田日銀の『異次元緩和』が壮大な社会実験と言われる所以だ。

    黒田日銀の政策は壮大な社会実験のようです。
    この記事を書いている2015年3月22日現在、日経平均株価が19500円を超えて、20000円に達しようとしています。

    2014年5月にこの本を読んだ時の日経平均株価が15000円ですから、その時点からさらに5000円近くも日経平均株価が上昇したことになります。

    実態も無いのに、日経平均株価だけがジワジワと上昇している2015年3月22日現在の日本経済は異常と言えるのでしょう。
    いつか暴落がくることは間違いないですが、日経平均は20000円を超えてもっと成長しそうな気もします。

    さて、いつ持ち株を売ってキャッシュポジションを増やすのか。このタイミングを見計ることがわたしの長期投資家としての腕の見せどころのようです。
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