
上原ちづる氏は、ANAの元客室乗務員で、現在は大家さんとして活躍する人です。
上原氏は、結婚を機にANAを退職しましたが、夫の転職し自営業者になるなどのイベントがあり、自分でお金を稼がねばならない窮地に追い込まれます。そのときに始めた不動産投資で成功し、今ではたくさんの物件を管理する大家さんになっています。
元スッチー大家さんとして活躍されています。
その上原氏が書いたコインパーキングの本です。
コインパーキングと言えば、土地を持っている地主さんが三井のリパークなどと契約して土地を活用するイメージでした。
この本では、自分で土地をリースしてきて、機器を設置して、自分で管理するコインパーキング営業について書かれています。
それでいて、年利15%くらいを維持して年収にして1200万円を確保しているという話が書かれています。
参考になったところを箇条書きに。
・ 土地の活用と言えば、貸し倉庫やバイク倉庫。
バイク倉庫の需要は最近高まっているようです。貸し倉庫も需要があります。
しかし、この2つは初期費用がすごくかかるようです。
・ 社用車で自宅に直帰して、一晩コインパーキングに置いているというケースも。
コインパーキングの需要は意外と多い。
うまく経営すれば、月極駐車場よりも2倍くらい稼げる。
・ 上原氏が取得した物件は50坪の広さに8台の車両スペース。初期投資は土地の購入価格が2380万円、機器と設備投資、工事費が338万円、トータル2718万円。
コインパーキングも初期投資はかかる。2718万円が、年利15%でまわると年間400万円稼いでくれる。
・ 一にも二にも土地の良し悪しがすべて。
不動産投資はとにかく立地です。
・ 私が運営している2件目のパーキングは、周りにマンションがいくつもある住宅地街で、近くに幼稚園や学校もあります。
幼稚園や学校があるのは、最高の立地です。ちょっと一時間駐めたいとか、参観日の間だけ駐めたいという需要があるところは、コインパーキングの需要がたくさんあるところです。
病院の近くとなど、ちょっとお見舞いにというのも、コインパーキングの需要がある立地です。
・ 土地を探すときのキーワードは「更地」か「古家付き土地」。木造住宅の解体費用は坪4-5万円が相場。
・ 土地というのは、「路線価」が決まっていて、例えば35万円の道路に接している50平米の土地の値段は35万円x50= 1750万円ということになります。
路線価というのは、「地価公示価格」の約8割に設定されています。地価公示価格とは不動産取引の指標になる中立公正な価格のことで、こちらは国土交通省が定めています。
コインパーキングに必要なのは、「土地」でその価格が国土交通省によって決められているということは、ボッタクリに合うことが少ないということです。逆に低い価格で土地を取得するのも難しいですが、価格が決まっているというのは安心感があります。
・ 国土交通省のウェブサイト「土地総合情報システム」というのもあります。
過去の取引価格が載っていて参考にできます。自分が土地を買うときの指標になります。
・ コインパーキングは月極のおよそ2-3倍の売上が見込めると言われています。ですから周囲の月極駐車場の料金を見て、コインパーキングの収益の参考になります。
うまくやれば月極の2倍以上の収益が見込めるようです。これは頑張ってみる価値がありそうです。
・ 融資のアプローチ先としては、どんな銀行よりもオススメなのが日本政策金融公庫です。ここは国が100%出資している公的な金融機関。固い名前に反して敷居が低く、新規開業者にはすごく有り難い存在です。
おっと、こんなところに「黄金の羽根」が落ちてそうです。
うまくやれば15年ローンで最初の2年は年利0.55%、残り13年は1.05%という低金利も行けるようです。
・ 保守管理に関しては地元での実績がある業者をピックアップしたほうがよい。
上原氏が所有している物件の収支です。
1つ目は土地を借りて、賃貸のかたちで運用しているそうです。

12台で、売上が年間780万円
1台につき、年間65万円、 月に直して5.4万円
すごいですね。駐車場だけで月に5.4万円なんてびっくりです。月極なんかよりずっと良いです。
2つ目の土地は自分で所有されているようです。

8台あり、売上が年間420万円ですから、
1台につき、年間35万円、月に直して、2.9万円
月極だと1.2万円の収入しかありませんが、コインパーキングだと2.9万円です。
コインパーキングで稼げるなんて、目からウロコでした。
工夫次第で、年利15%も狙えるコインパーキングは、投資対象として検討の価値はあります。
特に、日本政策金融公庫を利用して低金利で資金を調達できれば、勝てる可能性も高まると思いました。
近所のコインパーキングの看板
