
久しぶりの貫井徳郎です。
「あなたは前世で私の恋人だったの」。謎の少女・小織の一言を手がかりに、失った記憶を探し始める。自分は一体何者だ?姉はなぜ死んだ?レイプを繰り返す警官・鷲尾、秘密結社“夜叉の爪”を追う公安刑事・久我、記憶喪失の〈僕〉が、錯綜しながら驚愕のクライマックスへと登りつめる、若き俊英の傑作本格ミステリー。
文庫本で800P もある作品ですが、、
かなりの駄作でした。読まなことをオススメします。
本作品では、3つのストーリーが交互に展開していきます。
第一は、スパイ活動をする公安刑事
第二は、強姦を繰り返す元警察官
第三は、記憶をなくした青年
この3つの視点から、物語が展開されます。
しかしこのうちひとつは全く関係ないストーリーなのです。どのストーリーとどのストーリーが絡み合っていくのか、どこで交差するのかを楽しみに読みましたが、、
いろいろと敷かれている伏線が回収されずに終るという、、圧倒的な消化不良!
結果的には、第一の公安刑事に恨みを持った第三の青年が公安刑事を殺害するという結末です。
で、そこがそう繋がったのか!!とはならずに、疑問だけが残り、さらには「第二のストーリー」はなんだったのか??という残念な読後感が、そこにありました。
もしかしたら、第三のストーリーに出てくる真木(青年)が、第二のストーリーにでてくる白木なのかもしれません。
しかし、この事実は伝えられずに明確な描写もなく終わってしまいます。
交番に爆弾が投げ込まれる事件や、犯罪組織の夜叉の爪、元警察官が追っていた売春組織、どれも投げっぱなしで、正体がわからぬまま終わってしまいます。これも消化不良。
読書に時間だけ消費してしまって、残念な結果に終わりました。。
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