
県下有数の公立進学校・橘第一高校の入試前日。新任教師・春山杏子は教室の黒板に「入試をぶっつぶす! 」と書かれた貼り紙を見つける。迎えた入試当日。試験内容がネット掲示板に次々と実況中継されていく。遅れる学校側の対応、保護者からの糾弾、受験生たちの疑心。杏子たち教員が事件解明のため奔走するが……。誰が嘘をついているのか? 入試にかかわる全員が容疑者? 人間の本性をえぐり出した、湊ミステリの真骨頂!
久しぶりに湊かなえを読みました。
この小説は、ドラマの脚本を小説化したもののようです。
告白のように、それぞれの登場人物の視点から、順々に物語が語られます。
そして、同時刻にネット掲示板にかかれた投稿も、リアルタイムにかかれていきます。
いったい、ネット掲示板に書き込んでいるのは誰なのか?
沢山出てくる学校の教師のなかに、真犯人が居そうなのはわかりましたが、わざと真犯人はネット掲示板なんかに全く興味がないような人物に設定されています。
ミステリの要素と、他人が自分をどう思っているのかを深く書き込む、湊かなえのスタイルが踏襲された良い作品だと思いました。
一日で読めました。
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