カブシキ!

  • 2009/07/12(日)
  • 椿山課長の7日間 浅田次郎

    椿

    働き盛りの46歳で突然死した椿山和昭は、家族に別れを告げるために、美女の肉体を借りて七日間だけ“現世”に舞い戻った!親子の絆、捧げ尽くす無償の愛、人と人との縁など、「死後の世界」を涙と笑いで描いて、朝日新聞夕刊連載中から大反響を呼んだ感動巨編。

    浅田次郎です。

    若くして死んだ男が、後悔の念のためにちょっとだけ現世に帰って頑張る。みたいなストーリですが、、浅田次郎が書くと、男の生き様を描いてしまう作品となってしまいます。

    まさか自分が死ぬと思っていない年齢、46歳で突然死んでしまった椿山は、息子や家内が心配なため、7日間だけ現世に戻って活動するという話。一見ありきたりのネタですが、浅田氏が書くと一味違います。
    椿山の他に、2人のサイドストーリーも盛り込まれていて、それらが絶妙に絡み合って。という内容でしょうか。

    浅田氏の好きな極道ネタ満載ですが、結局は「男気」とか「任侠」がかっこいいという展開です。
    この辺は「天国まで」とか「鉄道員」とかと同じ感じですが、、

    兎に角、男なら一度は浅田を読むべきです。

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  • 2007/11/08(木)
  • 日輪の遺産 浅田次郎



    帝国陸軍がマッカーサーより奪い、終戦直前に隠したという時価200兆円の財宝。老人が遺(のこ)した手帳に隠された驚くべき真実が、50年たった今、明らかにされようとしている。財宝に関わり生きて死んでいった人々の姿に涙する感動の力作。(amazonより)

    久しぶりに浅田次郎を読みました。この作品も浅田ワールド全開です。
    真柴司郎という、教科書どおりの浅田ワールド人間が出てきます。実直で優しい男、この真柴が主人公で、彼が軍人として生きた終戦付近の時代と、彼が亡くなった現代とが交互に登場して、物語が展開していきます。
    真柴の周りの人間たちもいいキャラをしていて、これも浅田ワールドどっぷりだなあと思いました。

    最初は難しい表現とか、難解な漢字が多く出てきて、難しい小説だなあという印象を受けますが、中盤はからは一気に読んでしまいました。複雑な登場人物と時代背景にのめり込めれば、後半は楽しく読めます。特に、『なるほどー、この人物をこの人物がこうやって繋がっているのかー』と感心することが多かったです。
    浅田次郎は随所に伏線を張っていて、それが後半で少しずつ回収される。回収の過程で感動できる物語が散りばめられていて、一個ずつ感動できます。

    一番良かったのは小泉中尉という男ですね。戦後の日本にあって、経済の復興のために尽力した。その飛びぬけた知識と先見の明で、日本の経済復興の道を作った男です。フィクションですが、こういう男がいたからこそ今の僕たちがあるのだなあと。
    『戦争』という異常な制度とか考え方が蔓延する日本にあって、国の将来のために尽力した男たち。そういう男が何人も出てきます。

    オススメです。

  • 2007/04/05(木)
  • 地下鉄(メトロ)に乗って 浅田次郎



    ネタバレあり。読んでない人は要注意です。

    浅田次郎です。

    永田町の地下鉄駅の階段を上がると、そこは30年前の風景。ワンマンな父に反発し自殺した兄が現れた。さらに満州に出征する父を目撃し、また戦後闇市で精力的に商いに励む父に出会う。だが封印された“過去”に行ったため……。思わず涙がこぼれ落ちる感動の浅田ワールド。

    前半はいまいち物語にのめりこめなくて、読むのに2週間以上かかってしまいましたが、後半から展開が急転直下し、一日で読み上げてしまいました。
    ネタをバラしてしまいますと、この物語は地下鉄がタイムマシンのようになっていて、主人公の真次が地下鉄の通路を通じて自分の父親に関する過去を見ることになります。
    といっても『バックトゥーザフーチャー』のようなドキドキワクワクの冒険譚ではなくて、メインのテーマは自分の父親との対峙。
    昔から尊敬できなかった偉大な父の過去を知ることによって、徐々に父親を尊敬できるようになるといったお話。

    『地下鉄に乗って』では、主人公真次の父はいまではワンマン社長で成功し、いやな人物であるのですが、過去を実際に見てみると戦争で勇敢に戦って、奇跡的に生還したり、戦後の闇市で商売の才能を伸ばして大成功したり、弱いものの味方であり続けたりと、とても勇ましい人物として主人公の前に現れます。若き頃の父と触れ合うことによって、主人公までが自分の人生を大きく変える勇気が湧いてきます。

    自分に当てはめて考えてみる。僕の父親はもうすぐ60歳になりますが、彼の60年の歴史のなかで僕が知っている部分っていうのはわずか10年くらいなのかなあと、物心がついたころから高校卒業のときくらいまでの10年くらいなのかなあと。
    では、僕が生まれる前の彼はどんな人間だったのだろう。どんな女性と付き合っていたのだろうか。どんな学生だったのだろうか。全くもって僕は知らないわけです。
    彼はどんな人物だったのだろう。
    あまり尊敬できるような父親ではありませんが、過去をみてみると意外に勇敢な男だったのかもしれません。自分の父親のことを久しぶりに考えた、そんな小説でした。

  • 2007/03/07(水)
  • 天国までの百マイル 浅田次郎

    泣かせるなあ。。浅田次郎。



    主人公の城所安男は、自分の会社をつぶしてしまい、いまや別れた妻子への仕送りもままならぬほど落ちぶれた中年男。ある日、心臓病で入院する母を見舞った安男は、主治医から病状の深刻さを告げられ愕然とする。そのまま治療を続けても母の余命はごくわずか。残された道はただひとつ、謎の天才外科医にバイパス手術を施してもらうこと。衰弱した母をワゴン車に乗せた安男は、房総のひなびた漁村にあるカトリック系病院目指して、100マイルの道のりをひた走る。はたしてその先に奇跡は待っているのか――。



    この本を読んだら、優しくなれる。

    純粋にそう思いました、この本を読んで。
    母親に冠動脈のバイパス手術を受けさせるために、百マイルの道のりをワゴン車で母親を運ぶ。城所安男は会社をつぶして、破産して、妻にも逃げられた男ですが、そういう境遇にあったからこそ、母親に対してこんなに優しくなれたのだと、この小説は言っています。安男の兄や姉たちは金銭的にも社会的にも成功していて、「手術なんて受けさせずに自然に寿命がくるのを待て」なんていう態度をとります。兄弟たちと安男の対比がこの小説の良さを引き立てます。

    安男をヒモとして食べさせてくれている「マリ」というホステスはビックリするくらい出来た人間です。この人物には感動させられること間違いなしです。
    僕が一番感動した場面は、安男の母親がかつて愛した男、「小林一也」という人物です。夫を失い、女手ひとつで安男たち4人の子供を育てる母親を小林は無償の愛で包もうとします。そして、小林は安男たちの父親になろうと決心するのです。しかし、安男の母親はこれを拒否します。

    小林のやさしさは、母の器から溢れ出てしまったのだ。

    女性が受け止められないほどの、大海のようなやさしさ。これには驚き、感涙しました。この場面が最も印象に残りました。
    そういった感動を誘うような人物が次々と登場し、最後にはとっておきのエンディングが待っているという小説です。

    是非、ご一読を。絶対に泣きます。

  • 2006/11/13(月)
  • 椿姫 浅田次郎



    浅田次郎の短編集。

    以前に紹介した「鉄道員(ぽっぽや)」も短編集ですが、この椿姫のほうがおすすめかもしれません。
    なかでも僕が好きなのはこの中に掲載されている「再会」という作品と、「零下の災厄」です。

    「再会」はずっと心の中にしまっておいた昔の恋人の未来の姿をたまたま目撃してしまう男の話。
    あまり現実味はなく、空想の話の域を出ませんが、なんとなく自分の身にも起こってしまうのではないかなーといった話です。
    (意味がわからないですよね、スミマセン。読んでみてください。)

    「零下の災厄」は、真面目を絵に書いたような男に降りかかるとんでもない災難を書いています。
    しかし、最後にオチというか、種明かしがされてなくて、消化不良に終わってしまいます。。
    是非、オチも書いて欲しかったなーという感想を持ちました。

    「鉄道員(ぽっぽや)」はファンタジーな話が多かったですが、この「椿姫」はすこし現実味のある話が多かったような気がします。
    個人的にはこっちのほうが好きです。

    とにかく、浅田次郎はオススメですよー。

  • 2006/10/30(月)
  • 鉄道員(ぽっぽや) 浅田次郎



    映画化された有名な作品です。

    この本は「鉄道員」をはじめ、「ラブ・レター」「角筈にて」などの短編からなる本です。
    タイトルの「鉄道員」は、人生をかけて、一つの仕事を全うした男に起こる奇蹟を書いたものです。
    浅田次郎の作品には、「決してスポットライトを浴びることのない主人公」がよくでてくるのですが、この主人公たちがどれもとても味があるのです。
    「男として尊敬できる人物」が主人公として沢山でてきます。

    一度読むと虜になってまいますよ、絶対。

  • 2006/10/14(土)
  • 月のしずく  浅田次郎



    浅田次郎という人は、味のあるキャラクターを描かせたら日本一ではないか。

    浅田次郎の短編集です。
    タイトルの「月のしずく」をはじめ、「聖夜の肖像」「銀色の雨」「瑠璃想」などの短編集です。
    登場してくる人物、全員に人間臭さというか、味があるというか。
    人間の内面、感情の動きを細かく描いていて、それを読んだ僕は、出てくるキャラクターにのめり込んでしまいます。

    短編なので、スラスラ読めていい本だと思いました。

  • 2006/03/25(土)
  • プリズンホテル春



    たまには小説も読みます。

    『鉄道員(ポッポ屋)』を書いた浅田次郎のプリズンホテル。
    この人はキャラの強い人物を作り上げていく天才だと思います。このプリズンホテルもキャラの濃い人物ばかり登場してきます。
    主人公は木戸考之介という文学賞の受賞発表を待つ小説家。親の経営する通称プリズンホテルで受賞の発表を待ちます。
    プリズンホテルというのは経営者、ホテルマンがすべて極道の人間で構成されているという変なホテル。
    ここに様々な人物が集まってきます。

    個人的には小俣弥一という極道が好きです。若い頃に仲間のために殺人をして刑務所に入りましたが、警視庁のコンピュータのミスで懲役52年(!)という刑に処されます。それを真面目に勤め上げて80歳台になって放免された弥一。昭和初期から現代へタイムスリップしてきたような状態になりますが、とんでもない博打の才能で競馬、花札、ピンゾロで一人の男を救います。

    とても読みやすく一気に読める作品だと思います。
    プリズンホテルは他にも作品があるようなので、そちらも併せて。

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